ブックタイトル第11回 大阪学術大会論文集

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概要

第11回 大阪学術大会論文集

動的安定を考えた鎖骨テーピングについて■施術1回:7/21鎖骨整復とテーピング2回:7/24動作確認とテーピング3回:7/27テーピング4回:8/3治癒■結果左肩関節の疼痛が消失。1週間後の合宿に参加。肩関節周囲の疼痛の改善・屈曲・外転・外旋といった可動域の改善が現れた。■考察動的安定を考えた鎖骨テーピングは、上肢の重みを体幹に吊るすこと(吊り橋効果)により、重力下での肩関節の安定が保たれスムーズな動きを獲得できる方法だと示唆する。損傷後早期に動くことで、局所の循環が改善され早期の組織修復が起こる。日本では外傷に対する応急処置はRICE法が一般的である。早期の動作は組織修復の遅延や悪化を招くとされている。しかし海外では安静・固定の概念が違い、安静とは「安静=不動」ではなく、動ける範囲で動作を行うことであり、重症でない限り強固な固定は行わない。骨軸を整え循環の改善を図っている。肩鎖関節障害に対して藤が丘リハ流治療法ではRockwoodの分類TypeⅠ?Ⅱは疼痛が強くなければ三角巾も不要であり、疼痛軽減後早期より機能的リハビリテーションを開始するとしている。長期固定は関節拘縮や関節固有受容器の機能低下を招く恐れがあるため、鎖骨へ施術と動的安定テーピングを行うことは機能改善に有効な方法であると示唆する。■今後の課題動的安定を考えた鎖骨テーピング症例は少ない。客観的な数値を示し有効性を判定したい。今後も動的な整復?固定の研究を進めていく。37