ブックタイトル第11回 大阪学術大会論文集

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概要

第11回 大阪学術大会論文集

Colle’s骨折に対する固定法のポイント樋口正宏東淀川支部/ヒグチ整骨院■キーワード遠位骨片持続的掌屈、プライトン固定、短腕型シャーレ■はじめに整骨院業界から骨折・脱臼の患者が離れているように思う。特に都市部ではそれを顕著に感じる。外傷の保存療法を極めたいと思い開業し25年目を迎えたが、まあ及第点が頂けるか頂けないかといったところだろうか。この過当競争に生き残りをかけて、関連分野を含め裾野を広げることはとても重要であると思う。反面、外傷の保存療法を極めようという若い先生や学生さんが減っている様に感じることがあり残念でもある。時代は大きく変化しているが、骨折を整復し、コンパクトで確実な固定をし、機能はもちろんのこと、外見的にも元通りに治すにはどの様にすれば良いのか、という様な議論が出来る場も残っていくことを願っている。■目的Colle’s骨折を始めとする橈骨遠位端伸展型骨折の治療では、固定中に遠位骨片が背側へ再転位することが無いように注意する必要がある。解剖学的に正しく整復した場合、固定中しっかりと掌屈位を保つことが出来れば背側への再転位を防ぐことが出来、背側への再転位が起こらなければ橈側及び回外方向への再転位防止にも?がると考える。当院で、骨癒合に至るまで解剖学的整復位を保持するために施行している短腕型シャーレ固定とそのポイントを実技発表する。■方法<固定法>(図1)正常な関節の状態図1(固定範囲)前腕上1/3部から第2~第5MP関節まで背側シャーレ。前腕上1/3部から近位骨片遠位端部まで掌側シャーレ。(固定肢位)手関節掌屈、軽度尺屈、前腕回内位。(固定期間)4~6週間(固定材料)(図2)プライトン‐100、巻軸包帯、綿花、三角巾。固定材料プライトン10 04号(アルケア社製)背側副子掌側副子図226