ブックタイトル第11回 大阪学術大会論文集

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概要

第11回 大阪学術大会論文集

バランス能腰力部に痛対にしてストレッチポールが対するトリガーポイント圧及迫ぼすが影響前頭前野脳血行動態へ及ぼす影響■キーワード腰部痛、トリガーポイント、NIRS、前頭前野奥崎笙、池野伸、岸田吉正、橋本凌、水谷達哉児玉香菜絵、高本金考田一英、坪貴島、功柳幸永、小善野武年、西条寿夫大阪府柔道整復師会専門学校日整公認私的研究会柔整ひかり会富山大学大学院システム情動科学講座生野支部金田整骨院(金田英貴)/吹田支部みらい鍼灸整骨院(柳永善)■Abstract背景・目的腰部痛患者に対して、手技療法の中でも特異的刺激部位であるトリガーポイント(Trigger Point:TP)への圧迫刺激は、TP近傍の非トリガーポイント(Non-TP)への圧迫刺激と比較して有意に疼痛を軽減することが報告されている。しかしながら、腰部痛に対するTP手技圧迫の上位中枢神経(大脳)性鎮痛作用機序は明らかになっていない。従って、本研究では腰部痛を訴える者を対象にTPに対する手技圧迫が脳血行動態及び脳活動に及ぼす影響を近赤外分光法(Near InfraredSpectroscopy:NIRS)及び脳波(Electroencephalogram:EEG)の同時計測により検討した。方法被験者は腰部痛を訴える者を対象とし、TP圧迫群、Non-TP圧迫群にランダムに分けた。刺激部位は、腰方形筋上のTPまたはTP近傍(Non-TP)とした。被験者にNIRS専用キャップを装着させ、頭表面上に送光、受光プローブ及び脳波電極を設置した。実験者は、母指に圧センサーを装着し、被験者のTPまたはNon-TPに一定の圧力で圧迫刺激を加えた。測定では、圧迫60秒、休止60秒を1サイクルとして計5サイクル行った。さらに測定前後の被験者の主観的疼痛変化を視覚的アナログスケール(Visual Analog Scale:VAS)により評価した。結果TP圧迫は、Non-TP圧迫と比較して、治療後に疼痛が有意に軽減した。TP圧迫により、Non-TPへの圧迫と比較して前頭前野のOxy-Hb濃度が有意に減少した。考察前頭前野領域は、疼痛認知に関与し、痛みの増悪時活動が亢進することが報告されている。従って、TPへの圧迫刺激が、同領域の活動を抑制することにより鎮痛効果を有することが示唆された。17