ブックタイトル第11回 大阪学術大会論文集
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第11回 大阪学術大会論文集
下肢固有受容性神経筋促通法が歩行と跳躍に及ぼす影響中西絢大、峰松秀樹、伊藤隆文、今藤岳大阪府柔道整復師会専門学校■キーワード下肢PNF、跳躍力、歩数、歩幅、推進力歩行の歩数と時間、垂直跳びの計測■背景Proprioceptive Neuromuscular Facilitation(以下PNFと略す)は、日本語では「固有受容性神経筋促通」と訳され、PNFとして表される手技療法の1つである。PNFは、Kabat(1950)により提唱され、脳血管障害や片麻痺患者等に対し神経・筋機能の向上や関節の可動域回復を目的とした促通手技である。近年、PNFを健常者の筋力トレーニングに用いた論文が発表されているが、まだまだ研究が少ないのが現状である。そこで我々はPNFが健常者の筋力や運動能力に与える影響を下肢に絞って調査検討を行うこととした。PNFは麻痺患者やスポーツ障害のリハビリテーションにも効果がある(表1)ことから、本実験でPNFを施すと筋力増強や運動能力の向上がみられるのではないかという仮説を立て、健常者に及ぼすPNFの効果を実証することを目的に行った。図1垂直跳びは、文部科学省が定める新体力テストの実施要項に沿って行う。歩行は普段通りに10m歩き、歩数と歩行時間を測定する。これらを、下肢PNFの前後に測定し変化を比較する。PNFは、膝を伸直したままの伸展―内転―外旋パターンを左右5回、2セット実施する(図2)。■方法被験者は10~30代の健常者14名。PNFを健常者の下肢に行い、下肢筋群に刺激を与え垂直跳びの高さの変化、歩行に与える変化を調査する。PNF伸展―内転―外旋パターン下肢PNFパターンの効果図2これらを2回、別日に行う。表1計測項目は、垂直跳びの高さ、歩行の歩数と時間を測定する(図1)。■結果測定の結果を対応のあるt検定で比較した結果、平均して垂直跳びは1.5cm向上(P値<0.001)、歩行は1歩減少(P値<0.0002)、歩行時間は0.6秒の時間短縮(P値<0.0015)がみられた。10