ブックタイトル第10回 大阪学術大会 論文集
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第10回 大阪学術大会 論文集
中学生の足野関球節肘果に部対骨する折(SEF有効的Stageな投球Ⅱ)のフォーム保存指療導法について~整復法・固定法のポイント~浅見樋口有祐正宏近畿医療専門学校公益社団法人大阪府柔道整復師会東淀川支部■キーワード中学生、野球肘、外反ストレス、投球フォーム、モーメント■序論日本中学校体育連盟の『平成27年度加盟校調査集計・加盟生徒数(男子)』に挙げられているように、中学生期における野球の競技人数はサッカーに次ぐ第2位であり、その多さがうかがえる。野球というスポーツにおいて投球動作は欠くことのできない動作で、この投球動作中に痛みを訴える選手も少なくない。特に、骨の成長が完了していない成長期の選手の投球障害は、肘関節や肩関節付近に生じることが多く、そこには神経系や骨格系などの発達が影響している。中学生期に、身長発育速度ピーク年齢(Peak Height Velocity、以下PHV)を迎えることが分かっており、長管骨の著しい成長が各関節のアライメントやモーメントに微妙な変化を生じさせ、成長軟骨に負荷を与えている。また、中学生期では投球フォームが未習熟な選手も多く、それらが投球障害の原因の一つになっていることが指摘されている。投球動作中に生じる肘の痛みを野球肘と総称しており、内側型・外側型・後方型の三つに分類される。そのなかでも内側型と外側型、どちらの場合においても投球動作中に生じる肘外反ストレスが影響していることは先行研究の結果を見ても明らかである。しかし、この肘外反は前腕回内屈筋群の伸張--短縮サイクル(Stretch-Shortening Cycle、以下SSC)を十分に発揮させるのに必要な動きでもあり、パフォーマンスの向上をもっとも優先した時には必要となる。投球フォームと肘外反ストレスの関連性、投球動作の発達過程、中学生期の身体的特徴など、先行研究での関連論文は散見するが、それらの研究結果を取りまとめたものは少ない。少しでも長く野球を続けるためには、パフォーマンス向上よりも障害予防を優先しなければならない時があるという考えのもと、それらの先行研究のポイントをまとめ、中学生期における有効的投球フォーム指導について考察した。スが生じやすい原因に関する先行研究をもとに、以下について検証した結果を述べる。・投球障害の年齢別発生部位・投球動作の発達過程分類・投球相の分類とその特徴・肘関節の解剖学的特徴・中学生期の身体的特徴投球障害の年齢別発生部位〈小学生の障害部位〉〈中学生の障害部位〉〈高校生の障害部位〉■検証野球肘の原因は、序論でも述べたように肘にかかる外反ストレスであることは明らかであり、この外反ストレ表139