ブックタイトル第10回 大阪学術大会 論文集
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第10回 大阪学術大会 論文集
中足骨疲労骨折に対する超音波画像による経過観察〈9月28日7週間後エコー画像〉(図8)〈9月28日7週間後エコー画像〉まず第1~第5中足骨部を包み込むように伸縮テープを巻く。次に伸縮テープを巻いた上からシリンダー状にホワイトテープを巻く。締め過ぎず・緩め過ぎないようにしっかりと圧迫固定する。図8〈固定材料〉(図9)〈固定材料〉伸縮テープホワイトテープ図9・3 M社製マルチポアスポーツライト伸縮固定テープ(以下、伸縮テープ)・3M社製マルチポアスポーツホワイト非伸縮固定テープ(以下、ホワイトテープ)〈テーピング固定法〉(図10)〈テーピング固定法〉■結果テーピング固定施行直後、歩行時NRS3。8月31日まで3週間走行禁止。上肢および体幹トレーニング許可。9月1日(3週間以降)テーピング固定継続。ジョグ・リフティング・パス開始。9月14日(5週間以降)ゲーム形式の練習開始。9月28日(7週間後)テーピング除去。競技完全復帰。■考察近隣整形外科にてX - Pより骨損傷(-)との診断であったが、当院で疲労骨折を疑った理由は、1週間のサッカーの練習時間、NRSの高さ、瀰漫性腫脹、限局性局所圧痛からである。また、踏まれて負傷し、その後2日間は疼痛なく練習ができ、3日後の試合中に特に原因なく再度疼痛が出現したことも、一般的な外傷性骨折と考えるには違和感がある。踏まれたことが誘因となった可能性は否定できないが、根源に疲労骨折の要素があったものと考えられる。上記の情報はほとんどが問診から得られたものであり、問診を重要視していると疑える傷病も多い。その上で視診および触診をすることにより、正解に近づくと考える。それを踏まえた上で画像所見により証明する。我々は、これらの順序を大切にしている。なぜなら、初検時に画像で証明できない骨折も多く存在するからである。次に、伸縮テープの上からホワイトテープを巻く理由は、両テープともに低アレルギー性アクリル系粘着剤使用となっているものの、使用している感覚では伸縮テープの上からホワイトテープを巻いた方がかぶれにくいように思う。また、伸縮テープは高伸縮綿布使用なので褥の役割も果たすと考える。ただし、ホワイトテープのみの場合より若干の固定力低下があるものと考える。検証については今後の課題としたい。図10■謝辞今回の研究発表に際し、レントゲン検査等ご協力いただきました深尾医院・深尾利津雄医師に心より感謝申し上げます。26