ブックタイトル第10回 大阪学術大会 論文集

ページ
27/58

このページは 第10回 大阪学術大会 論文集 の電子ブックに掲載されている27ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play

概要

第10回 大阪学術大会 論文集

中足足骨関疲節労果骨部折骨に折対(SEFする超Stage音波画Ⅱ)の像による保存経療過法観察~整復法・固定法のポイント~樋口樋口正宏正宏東淀川支部/ヒグチ整骨院/日整公認私的研究会近畿接骨研究会相談役公益社団法人大阪府柔道整復師会東淀川支部■キーワード疲労骨折、エコー画像、テーピング固定■はじめに近年、種々のスポーツが盛んに行われている。その中でクラブチームや部活動で、ハイレベルなトレーニングをしている小・中・高校生も少なくない。小学生の頃からハイレベルなチームでポジション争いをするわけで、オーバーワークによりスポーツ障害の発症もハイリスクとなる。スポーツ競技者を診る場合、スポーツ障害の可能性を考え丁寧に問診することが重要であり、スポーツ歴、1週間の運動量、ポジション、利き手・利き足を問診することは必須である。この年代のスポーツ種目は、サッカーと野球で大半を占めるが、所見を取るにあたり各種スポーツの特性を熟知しておく必要がある。小・中学生のサッカープレーヤーの場合、シーバー病、イセリン病、有痛性外脛骨、母趾種子骨障害、足底筋膜炎、踵骨疲労骨折、中足骨疲労骨折、フットボーラーズアンクル、三角骨障害などの足部の障害が圧倒的に多い。次いで、オスグット病、シンスプリント、脛骨過労性骨膜炎、下腿骨疲労骨折、分裂膝蓋骨など下腿とその周囲の障害、そして、下前腸骨棘骨端線離開や大腿直筋付着部炎、骨盤骨疲労骨折なども考慮し所見を取る必要がある。このように年齢とスポーツ種目により、障害されることの多い部位はある程度予測できる。小学1年生からサッカーを始め、現在は週5日、1回2時間、プラス土日に試合の場合あり。ポジション、ミッドフィールダー。利き足、右。〈現病歴〉8月5日(受診5日前)サッカー試合中、相手選手に左足背部を踏まれ疼痛出現するもプレー続行をした。8月6日疼痛消失。8月6日、7日は疼痛なくサッカーの練習ができた。8月8日サッカー試合中、特に原因なく再度疼痛が出現した。8月10日近隣整形外科受診、X-Pより骨損傷(-)、無処置にて疼痛軽減せず不安になり、同日、当院を受診された。〈初検時局所所見〉左跛行(±)、左前足部歩行時痛(+)、左足背部瀰漫性腫脹(+)、左第4中足骨中1/3部背側および底側より限局性局所圧痛(+)、左前足部回内および回外時痛(+)、軸圧痛(-)、Numerical Rating Scale(NRS)7〈傷病名〉左第4中足骨疲労骨折疑い(仮骨確認後、左第4中足骨疲労骨折)〈初検時エコー所見〉左第4中足骨中1/3部背側軟部組織内に低エコー域を確認。骨折線確認(経過とともに同部より仮骨出現)。同部に一致した限局性局所圧痛を確認。〈8月10日初検時エコー画像〉(図1)〈8月10日初検時エコー画像〉■目的疲労骨折は初検時に看過されることも少なくない。できる限り看過しないためにはどうするべきかを考えて所見を取ることが重要となろう。今回、当院で疲労骨折に対する所見を取るに当たって重要と考えている事柄をまとめた。また、超音波画像により経過とともに変化する疲労骨折部の状態を観察したので発表する。■方法〈症例〉11歳(小学6年生)男児〈スポーツ歴〉図1〈初検翌日X-P所見〉骨損傷は確認できない。その他の異常所見も確認できない。24