ブックタイトル第8回 大阪学術大会論文集

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概要

第8回 大阪学術大会論文集

青壮年における驚愕反応が及ぼす快および不快情動の影響報酬に関しては中性であるように、被験者ごとにランダムに設定した。被験者には実験開始前に以下の教示をおこなった。『プラスの報酬刺激の提示ではプラス10点が加算され、中性刺激の提示では0点の加算、そしてマイナスの報酬刺激の提示では10点が減点される。』先行刺激の情動価の自己評価1セッションは20試行からなり、試行間隔は平均5secとした。各セッションは5つのブロックに分けられ、各ブロックは4試行から構成された。通常各ブロックの4試行はR,G,Bあるいは先行刺激なしの試行がランダムに提示された。第9から第13試行では、R,G,Bの出現頻度を不均一とし、セッション終了時の合計得点が、被験者ごとにばらつくようにした。約5分の休憩をはさみ、各被験者は合計2回のセッションの実験をおこなった。各試行は、先行刺激の提示に始まり、150msの遅れの後に驚愕刺激を提示した。平均5sec(3~7sec)の試行間隔で、合計20回の驚愕反射を記録した。実験終了後に各自にアンケート用紙を配布し、主観的に各色がモニター上に提示された時どう感じたのか記入してもらった。項目は以下の通りである。Q1 R(赤色)が表示されたときどう感じましたか?図4快の先行刺激と不快の先行刺激との間には有意差は認められなかった。不快の先行刺激と中性の先行刺激との間には有意差は認められなかった。快の先行刺激と中性の先行刺激との間には有意差は認められた。先行刺激の情動価がPPIに及ぼす影響6040%PPI20Q2Q3G(緑色)が表示されたときどう感じましたか?B(青色)が表示されたときどう感じましたか?0Positive先行刺激Negative図5NeutralQ4 N(無表示)が表示されたときどう感じましたか?上記の内容に対し、1:悲しい、3:どちらでもない、5:嬉しいという5段階評価で判断し、学年、性別、年齢の順に記入してもらった。■実験の結果実験後に行った被験者に対して行ったアンケート結果である。Positiveが快、Negativeが不快、Neutralが中性であり統計処理の結果では有意差は認められなかった。■考察当初の予想では、最も小さな反応が検出されるのは報酬刺激の情動価をもった群と考え、次に中性刺激の情動価をもった群、負の情動価をもった群、無表示の順で反応がもっとも大きくなると予想していた。結果的に報酬刺激群と無表示群との間に統計的に有意差が認められたが、それ以外は認められなかった。32