高齢化社会と整骨院の役割

地域医療における接骨院・整骨院の役割

公益社団法人 大阪府柔道整復師会は1977年(昭和52年)に大阪府地域医療推進協議会に加入しました。この協議会は、医療関係団体と地域住民団体計19団体で構成され、大阪府民の健康の増進と福祉の向上を図る為、大阪府における医療及び福祉行政の補充強化をめざし、積極的に地域医療を推進することを目的としています。

高齢化社会(介護)と柔道整復術について

柔道整復術とは日本古来より伝わる手技による治療技術であり、手術などの外科的方法ではなく「非観血的療法」という独自の方法によって、人間の持つ自然治癒能力を最大限に発揮させる事が出来ます。
大正時代に柔道整復術として公認され、昭和45年には柔道整復師の資格が創立。そして今日に至るまで柔道整復師は街の整骨院・接骨院皆様の身近な存在として活躍しています。
近年、柔道整復師のフィールドは広がっており、いわゆる「ほねつぎ」としてだけではなく、スポーツトレーナーやリハビリテーションなどの分野でも活躍しています。
そして昨今、大きく注目を浴びているのが介護分野です。

[介護支援専門員としての柔道整復師―]

平成12年に介護保険制度が創設され、介護支援専門員(ケアマネジャー)の資格が設立されました。
各々の利用者様の状態を見極め、その人に適した福祉サービスを調整し統括、その人がより良い暮らしを送れる様にするのが介護支援専門員の業務です。私達、柔道整復師も介護支援専門員の受験資格に該当し、5年以上の実務経験を経て受験する事ができます。
介護支援専門員の場において、私たち柔道整復師には大きな武器があります。それは身体観察のプロであることです。長年、培ってきた知識と経験によりその方の身体の状況をいち早く見極める事が可能であり、これは他の職種出身の介護支援専門員には負けないと自負します。

公益社団法人 大阪府柔道整復師会では介護支援専門員資格を持った会員若しくはその家族、60名以上が所属する柔整介護ステーションを運営しており、整骨院・接骨院同様に地域の身近な存在として利用者様のケアマネジメントを行っています。

[機能訓練指導員としての柔道整復師―]

平成12年の介護保険法施行にあたり介護保険上、柔道整復師は看護師(正・准看護師)、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、あん摩マッサージ指圧師等の共に機能訓練指導員として位置づけられました。機能訓練指導員とは介護施設や病院等で機能訓練等を指導する職員の事を指し、デイサービスや特別養護老人ホームなどで配置が義務付けられています。

介護保険発足後、介護保険を受給する人は年を追うごとに増加。国は平成18年の介護保険法改正では、介護予防を重要視するようになり、そこで各市町村が運営主体を担う地域支援事業が開始され、要介護・要支援状態になる恐れのある高齢者の方々を対象に介護を予防する為の取り組みを行うようになりました。そこで、大阪府柔道整復師会でも平成20年度より特定高齢者施策(二次予防事業)において大阪市と協定を結び事業開始。平成22年度からは枚方市と協定を結び、一般高齢者施策(一次予防事業)事業を開始し、昨年度は大阪市・枚方市併せて60名近い会員が事業を行いました。

社団法人 日本柔道整復師会では機能訓練指導員認定柔道整復師の資格を設立、全国各地で講習会を行っています。この資格は更新制度を取り入れており、フォローアップ講習会やセミナーへの参加などで、規程の単位数を取得しなければ更新する事は出来ず、会員の資質向上を常に目指している事が大きな特徴です。本会に於いては大阪市や枚方市の機能訓練事業に参加する場合には、この資格を所持していることを必須としています。

財団法人 日本公衆衛生協会の報告書によると私たち柔道整復師が行う機能訓練事業は一定の評価を挙げていると報告を受けています。また、地域の身近な存在である柔道整復師による事業は対象者である高齢者の皆様からも好評を得ており、昨年度は大阪市・枚方市で延べ7000人を超える地域住民の皆様に参加して頂きました。

今後も多くの方々に事業へ参加して頂き、府民の皆様の健康に貢献できるよう各自治体に働きかけ取り組んでいく予定です。